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【Coffee Break】PowerFlexのちょっといい話 ~管理ノード編~
この投稿は「ちょっとしたストレージ関連技術のTIPSを思いついたら書いてみる」というコンセプトで、デル・テクノロジーズ社内のTeamsグループ/チームでゆる~く運営されている「Coffee Break」からの情報抜粋です。今回は仮想化やHCIやBlockストレージ(というかここまでくると何でも?)のスペシャリストからの投稿です。
PowerFlexに関するちょっといい話(大きなアップデート内容などではなく、ちょっとした話)をお届けしたいと思います。
※連載物をイメージさせるタイトルですが、現時点では次ネタが準備できているわけではありませんので、単発になってしまったすみません(笑)
PowerFlexはHCI構成も取れるSoftware Defined Storage製品ということで、案件提案の際などVxRailの比較対象にされることがよくあります。
同じHCIという括りでも互いに異なるアーキテクチャーや機能を実装しているため、比較することが難しい側面はありますが、VxRailに軍配が上がる点として、「管理用のノードを個別に準備しなくてもよい」というのがあります。
ご存じのようにVxRailではVxRail ManagerやvCenter Serverなどの管理用仮想サーバー群を自身が管理するVxRail上に立てることができるため、コンパクトな構成での提案が可能です。一方、PowerFlexでは個別に管理サーバーを立てなくてはなりません。(PowerFlex custom nodeやSW-only構成では非推奨ながらOKだったりしますが、そこは今回はちょっと割愛します)
大規模構成であればまだしも、小規模案件の場合、VxRailであれば全体で最小3~4ノードで提案できるところを、PowerFlex applianceの場合は、PowerFlexノードで最小4ノード、管理ノード用に最低2ノード*が必要となります。さらに、それら管理ノード(ESXi)はPowerFlex Managerの要件によりvSphere Enterprise Plusライセンスが必須となるため、全体提案価格を比較すると、VxRailとそれなりに大きな価格差が付いてしまい、価格面でPowerFlexの提案を諦めたケースという方もいると思います。
(*)1ノード構成というのもOKではありますが、SPoFになるため最低2ノードからを強く推奨
そこで、2つほど朗報です。
1つめのグッドニュース
PowerFlex 4.0から、管理ノードのデプロイオプションとしてESXiのみでなくLinux KVMも加わります。
これまでPowerFlex ManagerのイメージはOVAでのみでの提供でしたが、KVM用としてQCOWフォーマットも提供される予定です。
このデプロイメントパターンを選択いただくと、これまで管理ノードに必要だったvSphere Enterprise Plusライセンスが不要となりますので、管理ノード部分での価格を抑えることができます。
ただ難点としましては、このデプロイメントパターンでは、管理ノードはお客様側でご用意いただくBYO方式になりますので、管理ノード自身のOSやFWのアップグレードはお客様自身で行っていただく必要があります。
※PowerFlexの管理用に専用ノード(PFMC: PowerFlex Management Cluster)を導入するデプロイメントパターン(上図左2つ)では、管理ノード自身のアップグレードもPowerFlex Managerがやってくれます。当然PFMCがお勧めですが、PFMCではvSphere Ent+ライセンスが必要。
2つめのグッドニュース
PowerFlexノード上に管理サーバー(PowerFlex Manager)用仮想マシンを配置できるようになります。
今後は“Co-res”(同居)デプロイメントオプションとしてご案内することになると思います。
PowerFlex 4.0ではCo-resはこれまで通りcustom nodeやSW-only構成のみの対応となりますが、PowerFlex applianceでも将来的なリリースでの対応を予定していますので、もうしばらくお待ちください。
以上、PowerFlexのちょっといい話 管理ノード編 でした。
(人によっては、ちょっとではなく結構いい話!?)