新しい会話を開始

未解決

Community Manager

 • 

3.1K メッセージ

282

2022年11月16日 21:00

Dell PowerStore and VMware-NVMe/TCP Made Simple

Itzikr's Blog 日本語翻訳版

*オリジナルブログは以下URLから参照可能です

https://volumes.blog/2022/10/16/dell-powerstore-and-vmware-nvme-tcp-made-simple/

 

 

Jodey Hogeland によるゲスト寄稿

VMware vSphere、Dell PowerStore環境でiSCSI をSANプロトコルとして使っている場合NVMe/TCP に切り替えることができるのかどうか、というシンプルな質問への回答としてこの記事を書いています。


1年ほど前(2021年10月)Dell TechnologiesはNVMe/TCPを推進するスタンスを明らかにしました。

 参考記事:The Future of Software-defined Networking for Storage Connectivity 
標準化され高パフォーマンスなこの接続形態はそのシンプルさ故にPowerStoreの目玉の一つとして注目を浴びています。ストレージ管理をシンプルにすることはPowerStoreが最も力を入れる点であり、その一環としてNVMe/TCP接続も含まれているわけです。

NVMe/TCPはNVMe Over Fabrics(もしくはNVMe-oF)のカテゴリに分類され、デプロイメントは以下の2つの方法があります。

1. Fibre Channel – NVMe/FC – 専用の16Gもしくは32Gのファイバチャネルホスト・ストレージ用 NVMe使用

2. Ethernet –FCより汎用性のあるRoCE (RDMA over Converged Ethernet)または iWARP (internet wide area RDMA protocol), もしくは NVMe/TCPを使用

RoCEやiWARPは専用のハードウェアを必要としますがNVMe/TCPは通常のイーサネットネットワークとして機能する為特別なハードウェアは必要はありません。フレキシブルなTCP/IPをそのまま使えるNVMe/TCPは特別のNICやHBA、ネットワークトポロジーもなく、ルーティング可能で、これまでできなかったクラウドベースのエッジ構成も可能です。


Simplicity シンプルさ

何故NVMe/TCPがここまで業界の注目を浴びているのでしょうか。繰り返しになりますがそのシンプルさ、がその理由です。既存のイーサネット環境を利用してNVMe/TCPを導入することができる。
こういう点に注目しているのも、Dell Technologiesがこの分野におけるパイオニアである理由の一つです。

IZ1.jpg

Dell Technologiesは何千何万というお客様のミッションクリティカルなストレージ環境を提供しており、その接続形態は多岐(FCP, iSCSI, SMB/NFS, NVMe-oFなど)にわたることは想像に難くないと思います。そのためDell Technologiesはお客様のアプリケーションやインフラそのものをシンプルにし、そして高パフォーマンスを提供する為の技術を日夜提供し続けているというわけです。

IZ2.1.jpg
PowerStore のNVMe/TCPサポート(PowerStore OS 2.1 以降)の発表と時を同じくして仮想化業界トップのVMwareもNVMe/TCPサポート(VMware announced NVMe/TCP starting with vSphere 7.0 Update 3)を発表しました。彼らからすると「vSphere を使うお客様がシンプルにそして経済的に既存のストレージを最大限に活用できるもの」であるといいます。

VMware はDellTechnologiesとのつながりを重視しておりその中でもPowerStoreとはいくつかのKeyで結びつきをさらに強固なものにしようとしています。

1. ファイバーチャネルに匹敵する高性能ストレージ接続を低コストで実現させる。
2. 既存のソリューションよりもはるかにシンプル。
3. 既存のイーサネット環境の活用。
4. SmartFabricによるSAN環境作成自動化の実現とOPEXの削減。



パフォーマンスは?


NVMeがパフォーマンスとCPU効果で知られるようにそれまでの iSCSI環境から NVMe/TCPへの移行へのメリットは列挙する必要はないかと思います。
具体的なメリットやその仕組みは Software Defined Networking for Storage Connectivity, Ihab Tarazi (SVP/CTO)に記されています。VMware / PowerStore iSCSI環境のお客様にとっては目を見張るものだと思います。

中でも注目すべきは以下のくだり・・・


私たちがまず最初にNVMe/TCPを導入しようとしたのはその時のベストなストレージプロトコルだと思ったからだし、それまでの iSCSI on ESX環境でのパフォーマンスにブーストを与えてくれると考えたからだった。その結果NVMe/TCPは・・・


• IOPs – iSCSIの2.5-3.5倍のIOPSを提供
• Latency – iSCSI 使用時よりも70-75%のレイテンシ低下を実現
• CPU – iSCSI 使用時よりも40-50%のCPU使用量低下を実現


こちらが他の接続形態とNVMe/TCPとの比較結果。

IZ2.jpg

 

もしあなたが vSphere 7.0u3~を使っていてしかもPowerStore OS 2.1~、かつiSCSIを使っているのであれば、シンプルで追加コストもかからないこの機能を使わない手はありません。

 

Just how simple? 本当にシンプルなの?

どれ位NVMe/TCPはシンプルなのでしょうか。

vSphere 7u3 もしくはそれ以降のバージョンを使用して iSCSI接続をしている場合、2つのやり方があります。貴方の環境にあったやり方でやってください。

まず前段階

お使いのPowerStoreがNVMe/TCPをサポートしているかを確認しましょう。 
SETTINGS > NETWORKING > Network IPs. From the Network IPs 画面にて
1. STORAGE タブ選択

2. NVMe/TCPがEnableになっていることをストレージネットワークにて確認。そうでない場合 MORE ACTIONSのドロップダウンメニューにてRECONFIGUREを選択。

IZ3.jpg

上記はPowerStoreでの設定になります。さあお次はVMWare へ移動しましょう。

 

Option 1 –iSCSI をUnmapしてNVMe/TCPにmap 

(プロダクトマネージャである Ethan Stokesに感謝です。以下のスクリーンショットは彼によるラボテストから拝借しています)

こちらの手順はVolume/DatastoreのUnmappigが必要になります。

1. VMkernel が NVMe over TCP としてenabled になっていることを確認。

IZ4.jpg

2. NVMe over TCP adapter ソフトウェアを追加し物理Network Adapterを選択。
3. VMware NVMe over TCP Storage Adapterを選択してControllers tabを選択、ADD CONTROLLERをクリック。
4. Global Storage Discover IPを入力しポート番号を8000に設定。ターゲットを選択してDISCOVER CONTROLLERSを実行。

IZ5.jpg

5. PowerStore.にてNew Host を作成し、名前、OS (ESXi)を設定。Nextをクリック。イニシエータタイプにNVMe を選択しNext をクリック。
6. PowerStoreのHost Initiators ページにて auto-discovered initiatorを確認(ログインしているESXi nqnが見えるはずです)そのESXi nqnを選択、もしくはADD INITIATORにてマニュアルでの選択も可能です。
IZ6.jpg
7. ADD Hostをクリックして完了。
8. vSphereにてDatastore VMをすべてPowerOff。



9. PowerStoreにて、iSCSIホストのボリュームをすべてUnmap。

IZ7.jpg

10. vSphereにてストレージをリスキャン(datastore はアクセス不可になります)

11. PowerStoreにて新しく作成したNVMe/TCPバージョンの ESXi hostボリュームをMapping。

IZ8.jpg

12. vSphereにて, 該当ホスト選択し、ボリュームがStorage Adapters > VMware NVMe over TCP Storage Adapter > Namespaces tabで表示されていることを確認
IZ9.jpg
13. vSphereにてホストを右クリックし 新しい Datastoreを作成. VMFS、 NVMe TCP Diskを選択し名前はそのまま(結局元の名前にアップデートされます)

• mount option ステップ時に vSphereにてsignatureが確認されるはずです。

• 既存のsignatureを保持する為デフォルトオプションのままにしてください、これによりvSphereにて既存データが、datastore として戻ってきます。

IZ10.jpg

これでPowerStoreで同じVMFS block volume への NVMe/TCP接続が完了です。


Option 2 – 新しいdatastore作成後に Storage vMotionする方法
先述の方法のように unmap / remapする方法とは別にPowerStoreで新しいNVMe/TCP host を作成する方法も可能です。新しいNVMe host を新しいVolumeにマップし、datastoreを作成しアサインします。そしてオンラインStorage vMotionにてiSCSI datastoreのデータをNVMe/TCP datastoreへ移行する形になります。

 

Conclusion まとめ


iSCSI vSphere 環境からわずか数分でNVMe/TCP環境への変更が可能なことがわかったと思います。まだ試していないのであれば是非お近くのDell Technologiesアカウントチームへご相談いただき、PowerStoreがもっとシンプルに、そして効果的に運用できることを実感してください。
先述した方法はIQNおよびiSCSIを直接検出する一般的な方法になります。次号以降の記事では NVMe/TCPのシンプルさをDell Technologies SmartFabric Storage Software (SFSS)でいかに享受するかについても言及したいと思っています。これも業界初のシンプルなNVMe/TCP host管理方法になり、マニュアルでのDiscovery やMappingがいらない!のです。SFSSでNVMe/TCPの有効性とCentralized Discovery Controller (CDC)の有用性を最大限に享受することができます。今までのiSCSIでは想像もできなかったくらいにね!

 

 

More Information 追加情報
NVMe/TCPとPowerStoreの詳細情報


1. VMware vSphere Best Practices for PowerStore と Info Hub 

2. NVMe/TCP on PowerStore with VMware  ( YouTube video)


翻訳者:Ayas

レスポンスがありません。
イベントは見つかりませんでした!

Top