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2023年2月21日 23:00

③DPU搭載VxRailでネットワークサービスを高速化!

*こちらの記事は2023年1月に開催された[Ask The Expert]VxRail v8.0リリースのすべて!からの内容になります。




DPU搭載VxRailでネットワークサービスを高速化!

vSphere 8 の新機能といえば何といってもvSphere Distributed Services Engine (以降vSphere DSE)です。

2023年1月17日にリリースされたVxRail 8.0.010 にて、VxRailでもvSphere DSEが利用できるようになりました。

 

vSphere DSEは、DPUまたはSmartNICとよばれる次世代のネットワークカードを利用し、CPU処理をDPUにオフロードすることでネットワークパフォーマンスを向上や、効率的なリソース活用を可能にするソリューションです。

 

vSphere DSE のソリューション詳細については、2022年11月に開催された VMware Explore 2022 Japan のセッションにて詳しく解説されており、DPUについての初歩的な説明から、vSphere DSEの魅力とセットアップ方法まで丁寧に解説されております。

まだご覧になっていない方はぜひともご覧ください。

 

【VMware Explore 2022 Japan セッション:NS21252】
スマート NIC・DPU って知ってる?vSphere 8 の注目機能を基礎から徹底解説!

https://vm-event.jp/evolve/ondemand/EO22665/

 

もしくは、英語とはなりますが 2022年9月に開催された VMware Explore 2022 in US にてDeepDiveセッションが公開されておりますので、より詳細に把握されたい方はこちらもお勧めです。

 

VMware Explore 2022
Project Monterey Behind the Scenes: A Technical Deep Dive

https://www.vmware.com/explore/video-library/video-landing.html?sessionid=1655951634387001wkp9&video...

 

vSphere DSEをVxRail観点でザックリ解説!

さて、Ask the Expert "VxRail v8.0リリースのすべて!" の3日目となる本日の投稿では、上記のリリース情報とDeepDiveセッションのご紹介に加えて、ハードウェア観点でのDPUの実装VxRailでvSphere DSEを利用することのメリットについてご説明させていただきます。

 

まず、DPUがESXiからどのように管理されているかを簡単に図示してみました。

naoyuki_kaneda_0-1674047852473.pngVxRailは物理的にはPowerEdgeサーバで構成されますので、PowerEdgeサーバ内でのESXiとDPUのコミュニケーションを図示しています。

  • PowerEdgeサーバは通常のx86 CPUを搭載し、OSとしてESXiを稼働させてている
  • PowerEdgeサーバPCIeスロットにDPUカードを搭載している
  • DPUカードにはARM CPUとHWアクセラレータが搭載されている
  • DPUカード上で ”ESXio” と呼ばれるDPU専用ESXi OSが稼働している
  • x86 ESXi と DPU上のESXioはPCIeバスで通信する
  • x86 ESXiはサーバ上のiDRACとvUSB NIC経由で通信をする
  • DPU上のESXioは、NC-SI/RBTにてiDRACと通信をする(Management Interface CardとRIO Cardを経由)

 

上図からもわかる通り2つの管理パス(緑と黒)とI/Oパス(オレンジ)が存在します。

 

DPU上にESXioをインストールする際には、ESXiのインストーラーから一緒にインストールすることができますが、その際には黒線のiDRAC経由でDPU上にESXioをインストールしたり、Rebootしたりしています。

 

また、x86 ESXiからDPU上のESXioに対してPCIe バス経由で管理疎通(緑)が可能であり、オフロードの設定などを投入することができます。

 

I/Oはオレンジ色のパスを利用し、vSphere DSEとして設定されている場合はI/O処理の一部がDPU上のCPUやHWアクセラレータにオフロードされます。

 

VxRailでvSphere DSEを利用するメリット

DPUを搭載した構成であっても通常のHCI VxRailと同じように優れた管理運用性を享受できます。

VxRailでvSphere DSEを利用する場合は、VxRail 8.0.010として新規に出荷する必要がありますが、
出荷時点で必要なDPUの搭載や必要な内部ケーブリングはすべて実施済みとなっています。

先の図からもわかる通り、DPUとiDRACの接続はサーバ内部にて特別なカードとケーブルの接続が必要ですが、出荷時点で既に実施されており、かつESXiとESXioもインストール済みのため、納品後にインストール作業をする必要がありません。

VxRailクラスタのデプロイも通常のVxRailと同じように実施でき、内部vCenterも利用できます。

さらにVxRailの機能によってDPUの状態を簡単に確認することができ、検知されたDPU障害を弊社に自動通報する機能もあります。

 

naoyuki_kaneda_1-1674047852480.png

そして、もちろんVxRailの魅力であるライフサイクル管理機能によって、DPUの含めた一括アップグレードを無停止(※)で実施できるだけでなく、将来的なノード追加、拡張も標準のVxRailと同じようにスムーズに実施できます。

※vMotionとvSANストレージの可用性によって仮想マシンを停止せずにアップグレード可能

 

VxRailでDPUを利用する際のFAQ

最後に実際にDPU搭載VxRailを導入する際のFAQをご紹介いたします。

 

  • 対応モデルは?
    • E660F/P670N/V670Fに対応しています。
  • 利用できるDPUカードは?
    • Nvidia (Mellanox) Bluefield-2 (25 GbE) および、Pensando (25 GbE and 100 GbE) です。
  • vSAN ESAと併用可能?
    • 現時点ではvSAN OSAのみをサポートしています。


  • GPUは搭載可能?
    • V670Fをサポートしていますが、GPUとの混在はサポートしていません。


  • 初期構築時に自動でvSphere DSEの設定もされる?
    • vSphere DSEは、NSX-Tのインストールが必須となっているため、初期構築後のDay2タスクとして有効化することができます。
    • 初期構築時にうっかりDPUをSystem vDSに割り当てないようにフィルタリングされています。


  • LOM(2 x 1GBase-T)がなくなっている?
    • はい。通常の15GモデルVxRailではLOMとして1GBase-Tのインターフェースが付帯していましたが、DPUモデルではLOMのスロットにManagement Interface Cardが搭載されているため、LOMは付帯しておりません。


  • LOMがなくなったことによる影響は?
    • 特殊な構成を除きVxRailのシステムトラフィックはOCP(オンボードNIC)を利用するため影響はありません。
    • LOMがなくなったことで、vmnicの採番が変わっている点はご注意ください。(vmnic0がOCPポート0)


  • 拡張スロットに空きはある?
    • E660Fは、OCP/DPU以外にFH(x16)のスロットが1つ空いています。
    • P670N/V670Fは、OCP/DPU以外にFH(x16)が1つ、FH(x8)が2つ、LP(x16)が2つ空いています。


  • DPUの冗長構成は可能?
    • 残念ながら初期リリースにおいてはvSphere DSEで冗長構成はサポートされておりません。


  • 既存の15G VxRailにDPUを後付けできる?
    • 残念ながら、Management Interface CardやUARTケーブルの搭載が必要になるため現時点では新規出荷でのみDPUを利用可能です。


  • vSphere DSEとしての制限に加えて、VxRail環境固有の制限はある?
    • 以下の構成ではDPUが利用できません
      • ストレッチクラスタ
      • 2ノードクラスタ
      • Optane memory
      • 256GB LRDIMM
      • GPU

 

 

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